脳はふわふわと自由になれる?
毎月1回放送の科学の裏のドキュメンタリー「フランケンシュタインの誘惑」で再現ドラマのイラストを担当させてもらっています。
さて、「脳」。今月のテーマが「ロボトミー手術」ですが、私はずっと前から羽の生えた脳みそを描いてます。
なぜそれを描いているかというと人間がとても不自由だと思っていたからでした。絵の話はそれで終わりとして、今回の番組の内容から私の脳みそに派生したいろいろを連ねてみるに。
たとえば 苦しさやいやな記憶、厄介な性質、しがらみや制約、逆に愛情ややさしい記憶、大事な言葉などがぜんぶ脳みその機能ひとつで作られているとしたら、なんて簡単なハナシなんでしょうか?それをいじっちゃって鎖になっている部分を消し去って飛ぶことができたらどんなに素敵だろう。
そして私だけじゃなく多くの人がそういうことを考えても不思議じゃない。
もしブチッと切っちゃって不都合な部分だけを記憶喪失にできたら?失敗は頭から消しちゃえば?もし自分も人も手に負えないようなその部分だけをナシにできたら?
そうすればいつもいつも悩みなく心穏やかな満ち足りた生活がやってくるでしょうか?
そんなに世の中うまくいくわけねーだろ
中村うさぎさんが全身整形したときインタビューで「見た目をけなされてもこれは他人の作った顔なんで、責任もたなくて済む」っておっしゃってて、そうかあそういう考え方もあるのかあ、ってちょっと感動したんですが、わりと自分の内面モロなところを他人がいじっちゃって人間そのものが変わってしまうというのはね・・・
魅力的だったかもしれません。
たぶん魅力的だけど、抱えないよりずっとおそろしいことのような気がしてます
だから私も大事なこと消されないように、まあ、消そうとされててもあんま関係ないんだけどさ、死ぬまでずっと私そのものでいたいしがんばるから と思いました。