雨、ラメ

地塗り剤の中にラメを混ぜるのにハマっている。画面の緑の水の中にキラキラ粒をいれてみる。
明け方になって雨が降ってきた。かなりひどいザーザー降りで雨が苦手なので少し気分が沈んだけど、。

緑。水。雨。ラメ。

音と視覚のイメージが妙にしっくり合わさってきて少し面白くなった。

雨、ラメ。

その日、コンビニでずっと会っていなかった知人と再会した。実はあまりじっくり話したことのない間柄だったけど彼は語学をやっていて、押韻の研究なんかもしてたらしい。発音を幾何学図形で現した冊子を見せてもらい、今日考えていたこととの偶然の一致に少しびっくりした。
雨、ラメ。
他人にとって意味のないことを考えてるようで、しかし不思議にリンクする。人は意味なく会うんじゃないのかもしれない。

展示で色々考えすぎて少し疲れた時に、同じ時期に個展をやっていた女性。ふらりと入ってみたらすごく癒される暖かい空間と絵で、きけばカウンセリングの仕事をやっているらしい。

数年前、人間関係で自尊心なくして激しく厭世的になっていたときに出会った元米軍のお坊さんも不思議だった。彼は私の話を聞きながら、「あなたは面白いし、美しい。大丈夫。」と言ってお布施でビールを奢ってくれた。その時期は、下心なく見ず知らずの他人にこういう親切をする人を、暫く見ていなかったのかもしれない。

誰かと出会うタイミングというのは偶然であるけれど、たぶん自然と、漠然とでもなにかを必要とすれば人と出会うような確信を持ちはじめている。名前も忘れたし、アドバイスされた座禅もやっていないけど、こういうことは忘れないんだろうなあ、と思う。