前からそうなんですけど、上手いこと言ったわ、上手いことやったわこれ、みたいなものが透けて見えた瞬間、最近は瞬時に興味が失せる度が増して来ました。
露悪的な場合でもそう。技じゃなく、痒いところに手が届く、でもなく、意図に加工されてない人間の姿が好きである。
電車の老女はたまたま向かいに座っていた私に、通じづらい怨嗟の言葉でもって自分の存在自体のやるせなさを投げつけてきていた。そういう時に私は絶対に目を逸らさないんだけど、見られるの怖いみたい。鏡に向かって言葉を投げたら跳ね返るから。
救いたいと思うほど親切ではないですが、確かに居る。それを描いてもいいと思っている。